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(特別企画・全3回)②パッチテストってなんなん?

色移り考察日記、2回目です!

1回目の日記はこちらから→ http://www.mailittlealien.com/blog/2022/think-doll-staining


早速ですが、今日は色移りしそうな生地の見分け方を伝授しようと思います!

巷でよく耳にする「パッチテスト」とは一体なんなのか?これらを検証していきたいとおもいます

①生地のパッチテストの方法

②完成品のパッチテストの方法

③摩擦テストの方法

①生地のパッチテストの方法

汚れてもいい足パーツと、テストする生地と糸を用意します。

小さくカットして、足の裏にマスキンテープで貼り付けます。糸も同じ方法でテストできます。

日付を書いておくと便利です。

この状態で1週間ほど放置します。1週間後に剥がしてみて、何もなかったら、パッチテストはクリアーです!余談ですが、マスキンテープが綺麗に剥がせるのは1週間までです。それ以降はベトベトしてくるので、お気をつけください。

②完成品のパッチテストの方法


完成品はカットできないので、平たく置いて、その上に足パーツを置いて、1週間ほど放置します。ただし、この場合、接着面が少ないので、結果の判定が難しい場合があります。

接着面を増やすために、リボンで巻き付けるのも有効だと思います。

もし可能であれば、中古でボディパーツを購入して、実際に着せてみる方が、より確実なデータが得られると思います。

以上の方法で、染料が浸透する生地(やばい生地)を見分けることができます。

パッチテストをクリアーしたら、次は「摩擦テスト」をします。

③摩擦テストの方法

ドールの足の裏に、生地を強く擦り付けます。

色がつかなければ、クリアー。もし、色がついた場合は、「この生地は、染料は浸透しないが、摩擦で色が移る」という事が分かります。

これはあくまで私の体験談ですが、「浸透系」の生地は見るからに怪しいので、避けることができますし、パッチテストで簡単に見分ける事ができます。

ですが、摩擦系の生地は、一見安全そうに見えるので、本当に事故が多いです!まさかこの生地が・・・!と油断してる時に起こります。

次回は、生地の摩擦から起こる色移り、の予防を詳しく掘り下げようと思います。(続く)







(特別企画・全3回)①色移りってなんなん?

ドールの色移り考察日記。

ー内容ー

(特別企画・全3回)①色移りってなんなん?

(特別企画・全3回)②色移りしそうな生地の見分け方。パッチテストってなんなん?

(特別企画・全3回)③色移りに気を付けるってなんなん?どうやって気を付けるん?

(特別企画・全3回)①色移りってなんなん?

こんにちは!今日はドールの「色移り」について、深く掘り下げたいと思います。

まず、軽く私の自己紹介から。私は2006年にドールに出会って、それ以降、100体以上のドールをお迎えして、遊んできました。現代のファッションドールは、素材も仕様も多種多様で、とにかく色んなものがあります。その全てを語るのは不可能なので、今回は現代ドールでよく使用されている「ソフトビニール(いわゆるソフビ)」に焦点を当てて考えていきたいと思います。

ドールの素体によく選ばれる「ソフビ」は、色の表現幅が広く、柔軟性もあり、ドールにして遊ぶには最適な素材です。が!その反面、洋服やアクセサリーから「色移り」しやすいのも特徴です。

色移りとは、その言葉の通り、人形の洋服やアクセサリーの色が、ドール本体に移ってしまう現象です。しかしなぜ、この色移りが起こるのか、考えてみることにしました。

一概に色移りといっても、べっとり色がついてしまうものから、うっすらアザのようなものまで、色々あります、例えば…

「ちょっと着せてみただけなのに、真っ黒になってしまった!」

「着せっぱなしにしたら色が移ってた~(涙)」

「家を出るときは大丈夫だったのに、会場に着いたら汚れてた(涙)」

よく耳にするフレーズです。

そこでふと気がつきました。色移りにも種類があるのでは?と。


ちなみに、上記のフレーズからは、以下の原因が考えられます、


「ちょっと着せてみただけなのに、真っ黒になってしまった」

おそらく洋服の染料が原因です。堅牢度(*1)の低い生地を使った、または、生地そのものが汚れていたのでしょう。

「着せっぱなしにしたら色が移ってた」

洋服と人形の肌が長時間密着していた事で、化学反応が起きたのでしょう。

「家を出るときは大丈夫だったのに、会場に着いたら汚れてた」

移動中に発生した「揺れ」が原因で、摩擦が起きたのでしょう。

そして、これらの色移りをタイプに分けてみると、

①染料が肌に浸透していく「吸収型」

②複数の素材が密着することで起こる「化学反応型」

③摩擦により色が移る「摩擦型」

に分けられると思います。

何も知らずに遊んでいると、ある日突然起こる「色移り」。めちゃくちゃがっかりするんですよね。


人形を始めた人は、必ず通る道だと思うんですが、ただ「色移りに気をつけてね!」って言われただけじゃ、どうしていいか分からない。経験者に相談しても「あ~やっちまったか~」って言われるだけで、何も教えてくれない!そうです、誰も教えてくれないんです。どうして色移りが起こるのか、説明できる人がいないのが、現状なのです。

そこで、優しい私(*2)は思いました「一人でも、色移りに悲しむ人を減らしたい」と。

と、いうわけで、何をすれば色移りを防げるのか、どういう「予防」があるのか、考えていきたいと思います(次回に続く

以下、色移りの例

①(頭)シリコンキャップを付けていたのにもかかわらず、ウィッグキャップから色移りした部分がうっすら見えると思います。これは、ウィッグキャップについていた染料が、シリコンキャップを通り抜けて、色移りしたものと思われます。まさに化学反応…!

シリコンキャップを過信してはいけませんね。あくまで一時的な対処だと思っといた方が安全です。

②(足)これは、ジーンズを着用するときに、摩擦でついた汚れ(つま先)

こちらは、ジーンズを素足で長期着用した際に、摩擦で発生した汚れ(かかと)

③(足)これは茶色いサンダルから色移りした例。色移りって、黒い生地ばかりが危ない訳じゃないんですね。ぱっと見大丈夫そうな物からも移るので、気をつけて!

④(手)これは、撮影の時に、短時間だけ持たせていた、木製のアクセサリーから色が移ったもの。まさかこんなものから・・・!という物も危なかったりするので、気をつけて!

⑤(足)身に覚えのない汚れ。いつ、どうしてついたのか、全く思い出せない汚れが、度々発生します。大事にしてるのに、なんでこうなるんでしょうね(涙)

*これらの色移りを含む予防と対策を、次回と次次回で詳しく考えていこうと思います!(続く)

1:堅牢度とは、染料などで染色した生地の抵抗性をはかるもので、生地の「色の変わりにくさ」、「色落ちのしにくさ」をみるものです(参考:https://www.digitaprint.jp/wear_tg_wear6.php)(https://kotobank.jp/word/染色堅牢度-847397)

*2:優しい私とは、あくまで自己評価です(ギャグ)