ねんどろいどどーる身長調整セット(以下、ねん身長セット)が発売されて、半年ほど過ぎ、みなさんそろそろ手にした頃かと思います。
これらは従来のねんどーるから1cmほど背を高くできる、手脚のセットで、ドールの身長差などを表現したいときに使用するのですが、なんと、膝が外れやすい、と言うトラブルが多数報告されているようなので、私なりに解決策を考えてみました。
私も3セットほど購入しましたが、実は2セットがポンコツでした(失礼)。
この、膝が外れやすい問題に関して、考えられる原因はいくつかあります。
その1:製造時はちゃんとしていたが、パッケージの中で圧がかかって歪んでしまった
その2:製造時の段階で、金型がずれていて、最初から歪んでいた。
などです。
1の場合、大概直せます。2の場合は難度が上がりますが、直せなくはないです。が、上級者向きになるので、今日は1の場合を考えていこうと思います。
このタイプのメンテは、一つのやり方で全てに対応できると言うわけではなく、状態に応じて対応が変わってくるので「このやり方でどれでも治せるよ」という便利な解決策はないんです。なので、今回はあくまで参考例として、私が持っているものをリペアしたので、そちらのレポートを載せておきます。
まず、最初に、足パーツにTピンを戻し、取説の画像と、見比べます。
パーツはあってますか?左右間違えてませんか?もし、パーツが間違っていたら、交換してもらいましょう。
大丈夫でしたら、次に、外れやすいほうの膝を外します。
ダボの形は歪んでませんか?穴は綺麗な丸になってますか?
あ!よく見てください!この穴!変な出っ張りがあります。どうやらこれが邪魔をしていたようです。
この出っ張りを、デザインナイフなどで綺麗に取りのぞきましょう。
綺麗になりました。
そして、戻してみます。
綺麗にハマりました。
それでは動かしてみましょう(動画です↓)
お!大丈夫そうですね。これだけで直ったのはラッキーでした。
今回はダボは綺麗な形をしていたので、ラッキーでした。
もし、これでもまだ外れてしまう場合は、関節が全体的に歪んでいる可能性があるので、それを元の状態に戻します。
ねん身長の素体はPVC(ポリ塩化ビニル、Polyvinil chloride)と言う素材でできていて、いわゆる「ソフビ」と呼ばれているものです。
ソフビは元の形を記憶する性質があり、温めることで、本来の形に戻すことができます。
もっと詳しく知りたい方は「形状記憶」などの単語で検索してみてください。
こう書くと、難しそうに感じますが、実は簡単なんです。
この状態で、お湯に浸けます。沸騰したお湯を、お茶碗などに注いで、30秒ほど浸します。
*Tピンは、穴が縮小してしまうのを防ぐ役割があるので、必ず刺したままにしてください。
この後、箸などで取り出して、関節部分をしっかり押さえます。
*冷めるまでしっかり押さえます。
もし、しっかり冷めたか心配な場合は、関節を押さえたまま、冷水をジャーっと流します。30秒ほども流せばOKです。
これで、しっかりハマったはずです。
断言はできませんが、ほとんどの膝のトラブルは、このやり方で解決できると思うので、もしお困りの方は、試してみてください。
もし、ダボの形が明らかに歪んでいた場合は、このやり方では直らないと思うので、手を加える前にメーカーに相談して交換してもらってください。
*注意*
如何なるカスタムも全て自己責任でお願いします、このやり方で失敗した場合も、こちらでは責任は取れませんので、ご了承ください。
それでは、少しでもお役に立てると幸いです。
*おまけ*
実は、取説をよ~く読んでみると、こんなことが書いてあるんです。
これはね、簡単に説明すると「大概の事は温めたらなんとかなるよ」っていう意味なんです。
取説なんてほとんどの人が読まないと思うんですが、読むと結構答えが見つかるので、これを見て、何かヒントを感じた方は、これからは読んでみてくださいね。楽しいですよ。
5月17日追記:
新たに身長セットをゲットしたので、開封してみました↓↓
(膝下のパーツを真上から見た写真です)
今回のは、ダボの形が歪んでいて、外れやすいものでした(ポンコツ!)
この歪み方だと、お湯ハメでは直らないなあ。。。。と諦めていたのですが、一応、挑戦してみたところ、なんと、直りました!
やったね!
しかし、どの程度までの歪みなら、お湯だけで直せるのか、まだ手持ちのデータが少なく、判断が難しい状況です。
もし、お直しに挑戦される方は、あくまで自己責任でお願いします。少しでも不安を感じられる場合は、交換期間内であれば、素直に交換してもらってください。
もし、交換期限が過ぎていて、諦めてるボディがあれば、挑戦してみて下さい。
それでは、今日も楽しいドールライフを。
6月9日追記:
Twitterで、お直しをやってみたよ〜って言う報告を頂いたので、今日までの分をまとめました。
結果、全16体のうち、
14体が「直った」
2体が「完全に直ったわけではないが、以前よりは改善された」
と言う結果になりました。
対象のパーツは、わかっている分で、右膝7、右腕1、左膝2でした。
右側の不具合が多いようです。
お直しの方法は、腕も脚と同じ素材なので、同じ方法で直せると思います。
みなさま、データ収集にご協力いただき、ありがとうございました。
引き続き、チャレンジされる方は、是非、Twitterの引用リプなどを利用して、ご報告ください。
もちろん「直らなかった」「うまくできなかった」と言う報告も歓迎です。どれも貴重なデータです。